絶品

雪消飯・うづみ豆腐

ゆきげめし・うずみどうふ

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 絶品 第98品・第52品(佳品)

雪消飯・うづみ豆腐
🍚 湯取り飯うどん豆腐同居2品

第100品「うどん豆腐」のように切り、第81品「真の八杯とうふ」のように煮て、小さな寧楽(奈良)茶碗を温めておいたものに入れ、おろし大根を置いて、その上へ湯取り飯をよそって出す。

風味は消えてしまうかのようである。これもまた、清らかな味として第二の品に劣らない。

湯取り飯は、上等の白米の飯を炊き、沸いた湯に入れてかき混ぜ、笊籬(ざる)へあけて、あとで元の釜へ入れ、火気の残る竈にかけて、よく蒸らしたものである。

材料豆腐、八杯とうふの煮汁(水・酒・醤油)、大根、白米
①うどん豆腐を煮る豆腐をうどん豆腐のように切り、八杯とうふのように煮る。
②茶碗に入れて大根温めた茶碗に入れ、おろし大根を置く。
③湯取り飯を作る炊いた飯を沸いた湯で洗い、笊にあけて、元の釜で蒸らす。
④飯をのせる豆腐の上に湯取り飯をよそって出す。
ポイント白い豆腐の上に白い飯をのせた姿を、消えかけの雪に見立てた名とみられる。うどん豆腐の切り方は第100品、煮方は第81品にある。湯取り飯は、炊いた飯を湯で洗ってさらりとさせたもの。
雪消飯・うづみ豆腐の作り方。①うどん豆腐を煮る ②茶碗に入れて大根 ③湯取り飯を作る ④飯をのせる

図の番号は、上の表の①〜④に対応する。

うづみ豆腐

第18品「しき味噌とうふ」の上に、先の湯取り飯をよそう。または、第49品「備後とうふ」の上によそい、あるいは「木の芽でんがく」の上によそう。これらはみな、うづみ豆腐という。

差分いろいろな豆腐料理の上に、湯取り飯をよそって豆腐をうずめる。
名前「うづみ」は「うずめる(埋める)」こと。飯の下に豆腐を隠す姿にちなむ。熱い灰にうずめる料理と同じ名だが、別のものと見出しに断っている。
本文の位置第52品の見出しには「雪消飯の下に出たり」とあり、作り方は第98品の本文の中(▲印の段)にある。

うづみ豆腐の土台は、第18品「しき味噌とうふ」・第49品「備後とうふ」・第1品「木の芽田楽」。雪消飯の煮方は第81品「真の八杯とうふ」、うどん豆腐の切り方は第100品「真のうどん豆腐」のページにある。

豆腐百珍の原本。雪消飯・うづみ豆腐の項
原本(右がコマ035、左がコマ036)。
右の「九十八」から読み、左の▲が第52品
九十八 雪消飯
[百]うどん豆腐の如く切て[八十一]真の八杯とうふの如く烹て小寧楽茶甌を温めをきたるに入れおろし大根をおき其上へ湯とり飯をよそひ出す也風味きゆるが如し是亦清味第二品にくだらず○湯とり飯は最精の飯をたき沸湯へ入れ一攪し笊籬へあけ復もとの釜へ入れ火気のある竈へかけよく熟すべし
▲[十八]しき未醤菽乳の上へ右の湯とり飯をよそひ又は[四十九]備後とうふへよそひ或は木のめでんがくの上へよそふ皆すべてうづみ豆腐といふ

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「雪消飯」はゆきげめし、「寧楽茶甌」はならちやわん、「最精」はまろつき、「一攪」はひとかきまはし、「笊籬」はいかき、「竈」はかまど、「未醤」はみそ、「うづみ」はうずみ)。[百][八十一][十八][四十九]は原本で枠に囲まれた品番号。「清味第二品」の「二」は字形がやや読みにくい(第一品は第97品「湯やつこ」を指すとみられる)。コマ035の左ページの終わりから、丁をめくったコマ036の右ページの初めへ続く。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

白い豆腐に白いごはん。口の中で雪がとけるみたいにやさしい味。いろんな豆腐をごはんで隠す、うづみ豆腐も楽しいワン。