🌿 餅・団子

墨形

墨形(すみかた・たまり蒸し菓子)

『古今名物御前菓子秘伝抄』享保三年(1718年) 第27番

挿絵は準備中です
🌿 餅・団子味噌たまり染め重ね

もち米の上白を粉にして絹ふるいにかけ、粉1升に餅米の粉7合を混ぜ合わせる。粉1升に白砂糖3合5勺を加え、上質の味噌・たまりと水を同量にして鍋で熱くした汁で固くこね、少しもんで平らに伸ばし、中に剥き胡桃を巻き込んで蒸す。平鍋にたまりを入れて煮立て、その中に入れて色をつけ、また蒸す。2〜3度色をつけて蒸し返し、約4時間置いてから色々な形に切る。

材料うるちの上白米(粉・1升)、餅米の粉(7合)、白砂糖(3合5勺)、味噌たまり(等量の水と)、剥き胡桃(適量)
①生地を作るうるちの上白米を粉にして絹篩にかける。粉一升に餅米の粉七合を入れて混ぜ合わせ、さらに粉一升に白砂糖三合五勺を入れる。上等な味噌たまりと水を等分にして鍋で熱く煮立てておき、その汁で固くこねる。
②胡桃を巻いて蒸す少し揉んで平たく延ばし、中に剥き胡桃を巻き込んで、甑で蒸す。
③色を染め重ねる平鍋に味噌たまりを入れて煮立て、そこへ蒸したものを入れて色を付ける。また蒸す。これを二、三度繰り返して色を付け、蒸し直す。
④仕上げる二時(約4時間)ほど置き、好みの形に切る。
備考味噌たまりを使う点は32番「けんひん」と共通し、味噌を使う項目としては80番「山椒餅」もある。

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すみかたうたし上白米を粉にして絹ふるひにかけ粉一升に餅米の粉七合いれませ合粉一升に白さたう三合五勺いれ上々の味噌たまりと水と等分にしてなへにてあつくに置其汁を以てかたくこね少もみ平のし中へむきくるみまきこめこしきにてむし平なへにたまりを入に置其中へいれ色付又むし二三度もいろを付むしかへし二時程間を置なりを色々に切申候

味噌たまりで色を付ける工程を、二度も三度も繰り返します。煮て、蒸して、また煮て、また蒸す。菓子でこれほど染め重ねる手順は他にありません。

名前の「すみかた」は炭のことでしょうか。たまりを重ねるほど色が濃くなるので、黒く仕上げることが目的だったと思われます。ただし原文に理由は書かれていません。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

たまりで何度も色をつけて深い墨色を出す蒸し菓子!胡桃を巻き込んで断面に模様が現れるワン。手間をかけるほど美しくなる——まさに職人の仕事だワン!