妙品

加須底羅乳

かすていらどうふ

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 妙品 第91品

加須底羅乳
🍶 古酒丸ごとカステラ

上等の古酒を煮立てて、酒の香りがなくなるほどにし、豆腐を丸ごと、十分ひたるほど入れ、強すぎず弱すぎない火で煮る。

一度はふくれて大きくなり、また、もとより締まって小さくなるのを目安とする。

材料豆腐(一丁)、上等の古酒
①古酒を煮切る上等の古酒を煮立て、酒の香りがなくなるほどにする。
②丸ごと煮る豆腐を丸ごと、十分ひたるほど入れ、中火で煮る。
③締まったら上げる一度ふくれて大きくなり、また締まって小さくなったら仕上がり。
ポイント名前の「加須底羅(カステラ)」は、煮上がった豆腐の色や締まった姿をカステラに見立てたものとみられるが、原文に説明はない。第76品「光悦とうふ」と同じく、煮切った酒を使う。
加須底羅乳の作り方。①古酒を煮切る ②丸ごと煮る ③締まったら上げる

図の番号は、上の表の①〜③に対応する。

豆腐百珍の原本。加須底羅乳の項
原本(コマ033)。
右の「九十一」から読む
九十一 加須底羅乳
上々の古酒を煮沸酒香なきほどにし豆腐を全ながらとくとひたるほど入れ文武火にて烹る一旦はふくれて大きになり又始よりしまりて小くなるを度とす

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「加須底羅」はかすていら、「煮沸」はにえ、「全ながら」はまるながら、「文武火」はつよからずよわからぬひ、「一旦」はいつたん、「度」はど)。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

ふくらんで、また締まったら食べごろ。お酒のうまみがぎゅっと詰まった、カステラ色の豆腐かもだワン。