妙品

嚫素のにぬき豆乳

しょうじんのにぬきどうふ

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 妙品 第87品

嚫素のにぬき豆乳
🌿 精進昆布だし山椒

前の第86品と同じ煮方で、昆布のだし汁に山椒を加えて、一日じゅう煮る。山椒を加えることが口伝(秘訣)である。昆布は先に入れておく。

材料豆腐、昆布、山椒
①昆布だしに山椒昆布のだし汁に山椒を加える。昆布は先に入れておく。
②一日じゅう煮る第86品と同じく、炭火の中火で一日じゅう煮る。
③盛るすが立ってだしを含んだら盛る。
ポイント「嚫素」は精進のこと。鰹を使わず昆布だしにした精進版で、山椒を加えるのが秘訣だと念を押している。「昆布を〓〓先より」の部分は字形が読みにくく、原文欄では〓としている。
嚫素のにぬき豆乳の作り方。①昆布だしに山椒 ②一日じゅう煮る ③盛る

図の番号は、上の表の①〜③に対応する。

鰹だしで煮る元の作り方は、同じ回で公開する第86品「煮熟とうふ」のページにある。

豆腐百珍の原本。嚫素のにぬき豆乳の項
原本(右がコマ031、左がコマ032)。
右の「八十七」から読み、左へ続く
八十七 嚫素のにぬき豆乳
右の煮調に同じく昆布の達失汁に秦椒を加へ終日煮る秦椒を加ふること決也昆布を〓〓先より入るべし

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「嚫素」はしやうじん、「煮調」はにかげん、「達失汁」はだしじる、「秦椒」はさんせう、「決」はくでん)。〓は原本の字が読み取れなかった箇所。コマ031の左ページの終わりから、丁をめくったコマ032の右ページの初めへ続く。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

昆布と山椒だけで、一日煮る精進の豆腐。山椒を入れるのが秘伝なんて、聞くと試したくなるワン。