尋常品

高津湯とうふ

こうづゆどうふ

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 尋常品 第6品

高津湯とうふ
🍲 湯豆腐絹ごし葛あん大坂・高津

絹ごし豆腐を使い、湯で煮て、熱い葛あんをかけ、からしを添える。「南禅寺」ともいう。

大坂・高津の廟の境内には、湯豆腐を出す店が三、四軒ある。その店で使う豆腐を作る豆腐屋が門前に一軒あり、日本第一の見事な出来である。京には南禅寺豆腐がある。江戸の浅草には華蔵院豆腐がある。

材料絹ごし豆腐、葛あん、からし
①湯で煮る絹ごし豆腐を湯で煮る。
②葛あんをかける熱い葛あんをかける。
③からしを添えるからしを添えて出す。
ポイント豆腐の切り方、葛あんの味つけは原文に書かれていない。
高津湯とうふの作り方。①湯で煮る ②葛あんをかける ③からしを添える

図の番号は、上の表の①〜③に対応する。

作り方は三行ほどで終わり、残りは名所案内になっている。当時、湯豆腐は大坂・京・江戸それぞれに名物の店があった。

大坂高津の廟の境内に湯豆腐の店が三、四軒。門前の豆腐屋は「和国第一品の妙製」。高津の廟は、仁徳天皇を祀る高津宮(こうづぐう)を指すとみられる。
京南禅寺とうふ。この品の別名「南禅寺」もここから。
江戸浅草の華蔵院とうふ。
豆腐百珍の原本。高津湯とうふの項
原本(コマ013)。
右の「六」から読み、左へ続く
六 高津湯とうふ
絹ごしとうふを用ひ湯烹して熱葛あんかけ芥子おく○又南禅寺ともいふ
○大坂高津の廟の境内に湯とうふ家三四軒あり其料に用ゆる豆腐家門前に一軒あり和国第一品の妙製なり○京師に南禅寺とうふあり○江戸浅草に華蔵院とうふあり

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「熱」はあつ、「芥子」はからし、「廟」はびやう)。

大坂瓦屋町の瓦師:仁徳天皇の代に始まると伝わる(日本山海名物図会)——同じ難波高津宮にまつわる大坂の名物。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

湯豆腐に葛あんとからし、シンプルだワン。でも作り方より「どこの店がうまいか」の方が長いのは、江戸時代のグルメガイドみたいだワン!