茶の湯で最高とされる摂津池田の炭。地面に掘った窯でクヌギを焼き、蓋をするタイミングが品質を決める職人技で生み出される。炭を焼く一連の工程は巻二の炭焼きで記しており、本ページでは池田炭という銘柄そのものを紹介する。
摂津国(兵庫県・大阪府)池田の炭は、一倉(ひとくら)という里で焼かれて池田の市に出荷される。この炭窯は地面を掘ってその上に室(むろ)を作り、先に口を開けて中にコナラ(くぬ木)を積み入れて焼く。焼き加減を見て蓋をするのである。
蓋が遅ければ炭が損じて悪くなり、また早ければくすぼって(煙くなって)悪くなる。とにかく蓋のかげん(タイミング)が大事である。焼炭は諸国より多く出るというが、池田を最上とする。
「炭を焼くのに、蓋を閉めるタイミング一つでこんなに味が変わるなんて奥が深いワン!茶の湯の世界で今も『池炭』として愛されてるって、江戸時代からずっと変わらない名品なんだね。」