奇品

糟いり豆腐

かすいりどうふ

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 奇品 第64品

糟いり豆腐
🍶 古酒具だくさん煮る

豆腐をよくすって古酒でやわらげ、味をつけた具を入れて煮る。

切り身には、塩紅魚(塩鯛)か、口塩(薄塩)の杏魚(鮟鱇)か白海鰌を使う。鳥肉には鶉か鴨を見合わせて入れる。ほかに焼き栗・木耳・油で揚げた松露などである。

材料豆腐、古酒、魚の切り身(塩鯛・鮟鱇など)、鳥肉(鶉・鴨)、焼き栗、木耳、松露
①すって古酒でとく豆腐をよくすり、古酒でやわらげる。
②味をつけた具を入れる味をつけた魚・鳥・焼き栗・木耳・揚げた松露などを入れる。
③煮る合わせて煮る。
ポイント名前に「糟」とあるが、本文に酒粕は出てこない。古酒でとくことにちなむ名とみられる。「白海鰌」が何の魚を指すかは原文からは確かめられない。
糟いり豆腐の作り方。①すって古酒でとく ②味をつけた具を入れる ③煮る

図の番号は、上の表の①〜③に対応する。

豆腐百珍の原本。糟いり豆腐の項
原本(コマ025)。
右の「六十四」から読む
六十四 糟いり豆腐
とうふをよくすりて古酒にて解らげ加料に味つけたるを入れ烹る也○臠には鹽紅魚か口塩の杏魚か白海鰌か用ひ鳥肉には鶉か鳬か見合せに入れ焦栗子木耳油煠松露等也

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「糟」はかす、「解らげ」はやはらげ、「加料」はかやく、「臠」はきりみ、「杏魚」はあんかう、「鶉」はうづら、「鳬」はかも、「焦栗子」はやきぐり、「松露」はしようろ)。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

魚に鳥に栗にきのこ。具がたっぷりで、お祝いの日のごちそうみたいだワン。