佳品

線麪とうふ・稭とうふ

せんめんどうふ・わらどうふ

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 佳品 第45品・第46品

線麪とうふ・稭とうふ
🍜 素麺のよう卵白美濃紙同居2品

豆腐をよくすって濾し、鶏卵の白身をつなぎに入れる。美濃紙を板の上に敷き、豆腐を割刀(へら)で薄く、むらのないようにのばして敷き、湯玉の立つほどの熱湯をかけ通す。

それから水につけて取り出し、ごく細く切る。

材料豆腐、鶏卵(白身)、美濃紙
①すり濾して卵白でつなぐ豆腐をよくすって濾し、卵白を入れてつなぐ。
②美濃紙にのばす板に美濃紙を敷き、豆腐を薄く、むらなくのばす。
③熱湯をかけて水に取る煮えたぎった湯をかけ通し、水につけて取り出す。
④細く切るごく細く切る。
ポイント「線麪」は素麺のこと。味つけや食べ方は書かれていない。熱湯で薄い膜のように固めてから切るので、細く切っても崩れにくいとみられる。
線麪とうふ・稭とうふの作り方。①すり濾して卵白でつなぐ ②美濃紙にのばす ③熱湯をかけて水に取る ④細く切る

図の番号は、上の表の①〜④に対応する。

稭とうふ

先の線麪とうふを、鏊子(平たい焼き鍋)で転がして焼いたものを、稭(わら)とうふという。

差分細く切った線麪とうふを、平たい焼き鍋で転がしながら焼く。
名前「稭」はわら。焼き色のついた細い筋を、わらの束に見立てたものとみられる。
本文の位置第46品の見出しには「右の線麪の下に出たり」とあり、作り方は第45品の本文の中(△印の段)にある。
豆腐百珍の原本。線麪とうふ・稭とうふの項
原本(コマ021)。
右の「四十五」から読み、左の△と「四十六」が第46品
四十五 線麪とうふ
よくすり濾て鶏卵白つなぎに入れてみの紙を板の上にしき豆腐を割刀にてうすくむらなきやうにのべしき湯玉のたつ沸湯をかけとほす也さて水につけとり出しいかにも細く切る也
△右の製を鏊子にて転し焼を稭とうふといふ也
四十六 稭とうふ 右の線麪の下に出たり

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「線麪」はせんめん、「鶏卵白」はたまごのしろみ、「沸湯」はにえゆ、「転し」はころばし、「稭」はわら)。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

豆腐を紙みたいに薄くして、素麺みたいに細く切る。根気のいる、職人わざだワン。