尋常品

鶏卵様

たまごよう

『豆腐百珍』天明二年(1782年) 尋常品 第26品

鶏卵様
🥕 人参葛粉見立て

豆腐の水をよく絞り、葛粉をつなぎに入れてよくすり、少し固めにする。芯のない良い人参を丸むきにして、とてもやわらかく煮る。これを先のすり豆腐で巻き包み、さらに竹の皮で巻いてくくり、湯煮して小口切りにする。

人参の代わりに、さつまいもを使うのもよい。

材料豆腐、葛粉、人参(またはさつまいも)、竹の皮
①すって固めにする水を絞った豆腐に葛粉を入れてよくすり、少し固めにする。
②人参をやわらかく煮る芯のない人参を丸むきにし、ごくやわらかく煮る。
③巻いてくくる人参をすり豆腐で巻き包み、竹の皮で巻いてくくる。
④湯煮して切る湯煮して、小口切りにする。
ポイント名前の「鶏卵様」は「たまごのような」の意。白い豆腐の真ん中に赤い人参がのぞく切り口を、ゆで卵に見立てたものとみられる。味つけは書かれていない。
鶏卵様の作り方。①すって固めにする ②人参をやわらかく煮る ③巻いてくくる ④湯煮して切る

図の番号は、上の表の①〜④に対応する。

豆腐百珍の原本。鶏卵様の項
原本(コマ018)。
右の「廿六」から読む
廿六 鶏卵様
とうふをよく水をしぼり葛粉をつなぎに入れよくすり少しかためにし胡蘿蔔しんのなきよろしきをまるむきにしいかにもよく和らかに烹て右のすり豆腐にてまき包み又竹のかわにてまきくゝり瀹して小口切にす○胡蘿蔔のかわりに甘藷を用ゆるもよし

原本(jpg)で読んだ。字体は通行の字体に改め、振り仮名は省いた(「鶏卵様」はたまごやう、「葛粉」はくず、「胡蘿蔔」はにんじん、「瀹」はゆに、「甘藷」はさつまいも)。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

切ったらゆで卵みたい!人参が黄身の役なんだワン。見た目で楽しませる、江戸の遊び心だワン。