江戸時代の山里には、現代では思いもよらない「薬」の知恵が息づいていました。笹原を跳ねる「山蛤(アカガエル)」もその一つ。図会は、その捕獲法から加工、薬効までを詳しく記録しています。
山城の峡谷や丹波・播州佐用の山から多く産出される山蛤は、笹原や茅原の隅に生息します。手足が非常に長く、目は扇の要に似た形をしており、普通の蛙とは一線を画す風貌です。
捕獲には小さな網を用いるか、「唐網」と呼ばれる籠型の網の頭を両手で独楽のように回転させ、三尺四方に広げて一気に押さえる熟練の技が使われました。
野葡萄の蔓に潜む白い虫「蘡薁虫」については次項「野葡萄(蘡薁虫)」でご紹介します。
カエルさんの干物が「桃色のサテン」みたいに綺麗だなんて、ちょっと意外だワン!中国の本草綱目の記述を「国が違うから違うかもね」とちゃんと疑ってみせる著者の目も、ほえ〜!だワン。