← 一覧へ戻る
日本山海名物図会 巻五

江鮒(ボラ):三町の地引網漁

海と川の塩ざかい(潮目の境)に多く生きる「江鮒(えぶな)」ことボラ。その大規模な地引網漁を見ていこう。

江鮒地引網の図

江鮒(ボラ)——三百メートルの地引網を引く大規模漁

川にいるボラを「川鮒(かわぼら)」といい、海のボラを「海鮒(うみぼら)」という。小さい時はすべて「江鮒(えぶな)」と呼ぶ。これを取るには地引網(じびきあみ)を使う。長さ三町(約330メートル)ほどに引き廻して、両方の釣り手(綱の端)に人が多くかかって磯へ引き寄せ、玉網で掬い取る。

おしなべて江鮒は海と川の塩ざかい(潮目の境)に多くいる。泥川で生ずるものは肉が赤く脂が多い。砂川で生ずるものは肉が白く脂が少ない。「江鮒」の正字は「掻尾魚(そうびぎょ)」と書く。

三町(約330m)の地引網というのは相当な規模である。江戸時代の漁業がすでに組織的・大規模だったことを示している。江鮒(ボラ)の卵巣を塩漬け・乾燥させたものが「からすみ」であり、三大珍味のひとつとして今も珍重される。

川・湖の恵みを味わう

からすみ——淡水の名産品

※楽天アフィリエイトを利用しています。

ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

「330メートルもの地引網をみんなで引くなんて、まさに大規模漁業だワン!ボラの卵巣が三大珍味のからすみになるのも面白いね。」