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日本山海名物図会 巻四

天満市の松茸と道明寺干飯

巻四の最後を飾るのは大坂の秋の風物詩と河内(大阪府)の名物干飯。天満橋から天神橋にかけての天満市の町では、夜になると松明(たいまつ)を灯して松茸を売る幻想的な光景が広がる。そして菅原道真の伯母が開いた道明寺(どうみょうじ)から出る干飯は、夏でも腐らない優れた保存食である。

天満松茸市の図

天満市の松茸市——夜は松明を灯して商う

大坂の天満橋の北詰めより天神橋の北詰めの間を「天満市(てんまいち)の町」という。青物・干物などの大市が毎日毎夜盛んに行われる。松茸の頃は特に賑わい、松茸市は夜になると「松明(たいまつ)を灯して商う」ため幻想的な光景となる。

摂津国(兵庫県・大阪府)の能勢・勝尾(かつお)などの山々から夥しく出て、また丹波(京都府北部)からも多く来る。京都には高倉通・綿下る町に松茸市があり、甚だ繁昌している。京の稲荷山・高雄山・竜安寺などの松茸が名物である。

江戸時代の天満は大坂の一大市場地帯だった。現在の大阪市北区天満橋一帯に位置し、「天満天神繁昌亭」のある天神橋筋は今も日本最長の商店街のひとつとして賑わっている。秋の松茸市の伝統は、大阪の食文化の豊かさを示している。
道明寺干飯の図

道明寺干飯——夏の暑気にも腐らない保存食

河内国(大阪府)道明寺(どうみょうじ)は、菅原道真(すがわらのみちざね)の伯母君の開基(かいき)であり、今も尼寺である。この寺から出る「干飯(ほしいい)」は名物である。上白米を蒸し上げ、臼で細かく挽き割り、袋に詰めて出荷する。夏の暑い中でも水に浸して腐ることなく用いることができる。

道明寺は大阪府藤井寺市に今もある古刹。道真の伯母・覚寿尼が開いたとされる。「道明寺粉(どうみょうじこ)」は今日も桜餅(関西式)の皮に使われる食材として親しまれており、江戸時代の干飯の製法が現代の和菓子の素材として生き続けている。

大坂の食文化を今に

天満の松茸と道明寺の干飯——大坂の秋の恵みと伝統

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ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

「松茸市で夜になると松明を灯して商売するって、幻想的な光景だワン!道明寺は菅原道真公のゆかりのお寺で、今でも桜餅に使う道明寺粉が有名なんだワン。江戸時代の干飯が現代まで繋がってるんだね!」