安芸国(広島県)の宮島——本名を厳島(いつくしま)という。弁財天の社があり、百八十間の回廊が塩時に海水に浸かる景勝の地。春と夏に年二回の大市が開かれ、六月十七日の管絃祭(かんげんさい)には海上一里半にわたって灯籠船が続く絶景が記されている。
宮嶋の本名は厳島といい、弁財天の社がある。百八十間(約327メートル)の回廊と石の鳥居があり、塩時(満潮時)には回廊の下まで塩が差し込むのである。毎年二回の大市がある。春は三月十三日より四月八日まで、夏は六月十四日より七月七日までである。諸国より商人が多く集まって賑やかな市となる。
六月十五日・十六日・十七日・十八日には芝居の能が行われ、六月十七日は御神の船祭がある。
六月十七日の神事では、神輿の舟でお旅所へ渡る。宮嶋から一里むかいに「地の御前(じのごぜん)」というお旅所がある。神輿の御着きの時、鳥居の内で管絃(かんげん・雅楽)を奏でる。
還御(かんぎょ)には長浜のお戎(えびす)口より管絃を終えて、大元大明神(おおもとだいみょうじん)口より同様に行い、本社へお帰りになる。母のかがり(かがり火)は灯籠が周りに腹の辺りまで灯る。灯籠は「だんせん型(段船型)」と「角行灯型(かくあんどん型)」とがある。屋形(やかた)の上の宝珠にも大きな灯を灯す。御供(おとも)の舟はいろいろの提灯、その他作り物もあって、海上一里半ほどに続くのである。
「海上一里半も灯籠船が続く宮島の管絃祭、まるで映画みたいな光景だワン!春と夏に年二回も大市が開かれて諸国から商人が集まるって、宮島が交流の場でもあったんだね。ほえ〜!だワン!」