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日本山海名物図会 巻四

仙台紙子:柿渋で仕立てる紙の着物

陸奥国仙台の名産「紙子(かみこ)」は、楮(こうぞ)の紙に柿渋を塗り、幾度も手で揉んで柔らかく仕立てた衣服である。軽くて丈夫、値も手頃なことから広く重宝された。

奥州仙台紙子の図

仙台紙子——柿渋と楮紙で仕立てる冬の普段着

陸奥国仙台(宮城県)の名産「紙子(かみこ)」は、楮を原料とした厚手の和紙に柿渋を塗り、幾度も手で揉んで柔らかくしてから仕立てた衣服である。布に劣らぬ丈夫さと綿入れに近い暖かさを持ちながら軽く、値も手頃であったため、庶民から旅の僧まで広く愛用された。

紙子作りは各地でも行われており、紀州(和歌山県)・播州十文字(兵庫県)・大坂松下・一関(岩手県)・肥後八代(熊本県)などの紙子もそれぞれ名物として知られる。中でも仙台の紙子は地の紙質がよく揉み方も丁寧で、他国のものより格段に上質とされた。

紙子作りは、丈夫な和紙に柿渋や蒟蒻糊(こんにゃくのり)を塗って乾かし、これを手で幾度も揉みほぐして布のようにしなやかにする。防寒・防風に優れ軽量で安価なことから、俳人や旅僧にも愛用された「携帯できる衣服」であった。
ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

「紙でできた着物なのに、木綿より軽くて暖かいなんてびっくりだワン!柿渋を塗って何度も揉むことで、丈夫な布みたいになるんだね。旅のお坊さんにも愛用されてたのも納得だワン。」