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日本山海名物図会 巻四

天王寺牛市:米で取引成立の証

牛の口に米を含ませることで売買が成立する、独特の習慣を持つ天王寺牛市の賑わいを記録する。

天王寺牛市の図

天王寺牛市——牛の口に米を含ませて売買を成立させる

安路(播磨・阿波)の国などで牛を育てて子を産ませ、その子を大坂の天王寺に送る。天王寺の「孫右衛門」という者が牛市の頭(つかさ)である。この者の印形(いんぎょう・印鑑)がなければ諸国に売買することが叶わない。

年中、備前・備中(岡山県)より牛を引いてくることが日々絶えない。毎年霜月(11月)に牛市があり、遠方の百姓が思い思いに牛を引いてきて互いに交易・売買する。これを「牛博労(うしばくろう)」という。牛の商いで直段(値段)が定まる時は、互いに牛に米を口にかませる。これを売買の証拠とするのである。

ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

「牛の口に米を含ませて取引成立の証にするなんて、面白い風習だワン!孫右衛門さんの印がないと売買できないルールも、当時の市場の仕組みがよくわかるワン!」