巻三の最後を飾るのは、豊後国(大分県)に棲むという不思議な生き物「河太郎(かわたろう)」——今日「かっぱ(河童)」と呼ばれる存在である。五、六歳の子供の姿で全身に毛があり、水中から人を引き込むという。著者は詳細な観察記録を残している。
その形は五、六歳の小児(子ども)のようで、全身に毛があり、猿に似て眼が鋭い。常に川の瀬に出て相撲を取る。人を恐れることがなく、されども間近に寄ると水中に飛び込む。時としては人にとりついて水中へ引き込み、その人を殺すこともあるという。
河太郎と相撲を取った人は、たとえ勝っても正気を失い大病を患うという。「しきみ(樒)の探香水」を飲ませると正気に戻るという。河太郎は豊後国(大分県)に多いが、その他諸国の各所にも棲み、関東では「河童(かわっぱ)」と呼ばれている。
「河太郎=かっぱって、江戸時代には本当にいる生き物として紹介されてるんだワン!体中に毛があって猿に似てるけど目が鋭いって、割と具体的な描写がリアルだワン。著者が真剣に観察したんだろうなワン!」