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日本山海名物図会 巻二

大和の秤と諸国の柿

大和国御所村の柳の秤は全国に普及した名物。秋の味覚「柿」もまた諸国に名品があり、京の木練柿、美濃の巨大な釣柿、丹波の串柿、山城の宇治ころ柿——それぞれの土地の気候と職人の智恵が生んだ名産を図会は丹念に記録した。

大和御所秤と木練柿の図

大和御所の秤——全国に広まった「御所払」

大和国(奈良県)御所村より出る柳の秤(はかり)は名物である。この秤は余国にも広まって多く流通しており、御所より出るものであることから「御所払(ごしょばらい)」と呼ばれている。

また、山城国より出る「木練柿(こねりがき)」は、柿の中でも上品(最高品質)とされる。近江・美濃・甲斐・信濃にも多くある。九州の地では柿の熟するのが上方より早い。渋柿に上品なものがあり、さわし柿にすると甚だよい風味になる。

大和の棹小柿は臼でついて柿渋を取り、紙細工に用いる。柿渋は防水・防腐の素材として、紙だけでなく布や木材にも塗られた。渋柿が醸す渋の色合いは「柿色」として日本の伝統色のひとつになっている。
美濃釣柿・串柿の図

美濃釣柿——干し上がっても三寸の巨大柿

渋柿を、まだ熟していないうちに取って皮をむき、糸をつけて竿にかけ、日に干したものを「美濃釣柿(みのつるしがき)」という。安芸国西条の「気温坊(きおんぼう)」はその味が優れているというが、美濃の釣柿よりは小さい。

美濃の釣柿は味が良いだけでなく、その形も甚だ大きく、干し上がっても三寸(約9センチ)ほどの長さがある柿がある。生のときの大きさはいかばかりかと思われるほどである。

串柿・ころ柿も皆、渋柿から作られる。串柿は丹波より多く出て、ころ柿は山城の宇治が名物である。干すことで渋が抜け、甘みが凝縮される——日本の秋の恵みを無駄なく活かす智恵である。

柿の名産を味わう

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ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

「干し上がっても9センチもある美濃の釣柿、生のときはどれだけ大きかったんだろうワン!柿渋が防水に使われたり、御所の秤が全国に広まったり、昔の物流ってすごいネットワークだったんだワン!」