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日本山海名物図会 巻二

緑礬:同じ石から分かれる明礬と緑礬

紺青・緑青のもとになる礬石(ばんせき)は、色によって別の鉱物に分かれる。白いものは「明礬(みょうばん)」となり、青いものは「緑礬(りょくばん/ろうは)」となる。緑礬はさらに等級によって、外科の膏薬という薬用と、染物の染料というまったく異なる用途に使い分けられた。

緑礬製法の図

緑礬(ろうは)——磐石から分かれる明礬と緑礬

礬石は、白いものは「明礬(みょうばん)」となり、青いものは「緑礬(りょくばん)」、古くは「ろうは」となる。同じ石でありながら、色の違いによってまったく別の性質を持つ二つの鉱物が生まれるのである。

緑礬を作るには、山から掘り出した石を砕き、小屋の中で水をかけて腐らせ、これを釜で焚く。出る泡を干して蓋に入れて乾かす。その中でも質の良いものを「紺手(こんて)」といい丹礬(たんぱん)のような色を呈し、次に良いものを「浅黄手(あさぎて)」といい真っ青な色、下品のものは黒みがある。

浅黄の緑礬は外科の膏薬(こうやく)として用いられる薬用品である。下品の緑礬は染物に使われ、染汁にこれを入れると黒色を出すが、布地が弱くなるとも記される。同じ礬石から分かれた明礬と緑礬は、等級によってまったく異なる用途を持っていた。
ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

「同じ石なのに白いか青いかで明礬と緑礬に分かれるなんて不思議だワン!しかも緑礬は等級によって薬にも染物にもなるなんて、無駄なく使い切る知恵がすごいワン。」