🍂 秋の菓子

袈裟菜餅

袈裟菜餅(けさいなもち)

『古今名物御前菓子秘伝抄』享保三年(1718年) 第87番

袈裟菜餅
🍂 秋🔥 焼き菓子南瓜

餡の作り方。ぼうぶら一つに砂糖一斤(約600g)、水六合を用意する。ぼうぶらは皮も種も取り除いて茹でる。茹で加減は、箸で挟んで切れるくらいまで。上げたら布で絞り、よくよく擂り潰し、裏漉しにかける。そこへ砂糖水を入れ、鍋で練る。ただし炭火で焦げ付くほど練ると固くなってしまう。その後、小麦粉百匁(約375g)に砂糖三十匁(約113g)を入れ、ぼうぶらを茹でた汁でうどん生地くらいの固さにこねる。よく打ってから餡を包み、カステラ鍋で上下に火を置いて焼く。

材料ぼうぶら(南瓜、1つ)、砂糖(1斤+30匁)、水(6合)、小麦粉(100匁)
①南瓜を茹でるぼうぶら(南瓜)一つに砂糖一斤(約600g)、水六合を用意し、皮も種も取り除いて茹でる。箸で挟んで切れるくらいの茹で加減が目安。
②餡を練る茹で上げたら布で絞り、よくよく擂り潰して裏漉しにかけ、砂糖水を入れて鍋で練る。ただし炭火で焦げ付くほど練ると固くなってしまうので注意。
③生地をこねる小麦粉百匁(約375g)に砂糖三十匁(約113g)を入れ、ぼうぶらを茹でた汁でうどん生地くらいの固さにこねる。捨てるはずの茹で汁を生地に使う、餡と皮が同じ材料でつながる設計。
④包んで焼くよく打ってから餡を包み、カステラ鍋で上下に火を置いて焼く。

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あんこしらへやうほうぶう壱ツに沙糖壱斤水六合入ほうぶう皮さね共にさりゆて申候ゆてかけんはしにてはさみ切申程にゆて申候扨あけ布にてしほりよく〳〵すりくたきすいのうにてすり付申候右の〓くに沙糖水をいれなへにてねり申候但炭火にてこけ付候程ねり候へばかたく成申候其後こむきの粉百目にさたう三拾目入右之ほうふくゆて申候汁にてうとんこね候かけんにいたし打くらめ候て右のあんを包かすてらなへにて上下に火を置やき申候

「ほうぶう」は南瓜(かぼちゃ)のこと。江戸期、南瓜はポルトガル語abóboraに由来する「ぼうぶら」「ぼうぶり」と呼ばれ、底本では「ほうぶう」「ほうふ」と表記が揺れるが、同書の別の写しには濁音の「ぼうぶう」という表記も見られ、同じ呼称のゆれと判断できる。加えて、原文が個体を「壱ツ」と数えている点、「皮さね共にさり」=皮と種の両方を除く工程がある点、茹でて裏漉しして餡にする点も、根や若芽を用いる薬草の防風(ハマボウフウ)ではなく南瓜であることを裏づける。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

茹で汁を捨てないで生地に使うんだワン。ぜんぶ南瓜でできてるお菓子なんだワン。