🍂 秋の菓子

なつめ餅

なつめ餅(なつめもち)

『古今名物御前菓子秘伝抄』享保三年(1718年) 第52番

なつめ餅
🍂 秋🍡 餅・団子見立て菓子

前項(51番みかん餅)と同じ要領で、棗の形に作って蒸す。色は黄と白の二色に仕上げる。

材料上白米(適量)、梔子(適量)、白砂糖(適量)
①土台(51番みかん餅)を作る上白米を粉にして絹篩にかけ、梔子で染めて湯でこねる。中に白砂糖を包み、蜜柑の形に作る——これが51番「みかん餅」の製法。なつめ餅はこの51番と全く同じ生地・工程を使う。
②棗の形に作って蒸す前項と同じ生地を、蜜柑の代わりに棗の形に作って蒸す。色は黄と白の二色に仕上げる。棗の実は一切使わない。米粉の生地を棗の形に似せて作り、色で見分けるだけの「見立て」菓子。原文はわずか二十七字、全105種のなかで最短の記述。
備考同じ「見立て」の系列に34番「よりみ川」・50番「白玉」もある。

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右同断なつめのなりにつくりむし申候いろは黄と白と二色に仕り候

この項目は「右同断」(前項と同じ)として51番みかん餅の製法を受けて書かれている。梔子で染めた同じ生地を、蜜柑の形にすればみかん餅、棗の形にすればなつめ餅になる。34番「よりみ川」・50番「白玉」と合わせて、江戸の菓子における「見立て」の発想が並ぶ一群。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

名前は棗なのに、棗は入ってないんだワン。形だけ真似する、これも江戸の遊びなんだワン。