🍂 秋の菓子

みつから

みつから

『古今名物御前菓子秘伝抄』享保三年(1718年) 第45番

みつから
🍂 秋🍘 干菓子・煎菓子昆布山椒

上等な昆布を三時半(約7時間)ほど置いてから、小さく四角に切る。朝倉山椒を包み、薄い昆布を細く切ったもので結ぶ。その後日に干すと、白く美しく仕上がる。

材料上等な昆布(適量)、朝倉山椒(適量)
①昆布を寝かせて切る上等な昆布を三時半(約7時間)ほど置いてから、小さく四角に切る。
②山椒を包んで結ぶ朝倉山椒(但馬国朝倉原産の、棘がなく実が大きい品種として珍重された実山椒)を包み、薄い昆布を細く切ったもので結ぶ。
③天日に干す日に干すと、白く美しく仕上がる。干すと昆布の表面に白い粉(マンニトール)が浮く現象を、原文は「しろく見事に成申候」と記している。材料は昆布と山椒だけ、砂糖も米も使わない——菓子の製法書に載る、数少ない甘くない項目のひとつ。

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上〻のこんふを三時半程間を置ちいさく四角に切朝倉山椒を包うすきこんふほそく切それにてむすひ其後日に干候へはしろく見事に成申候

江戸期の「菓子」は現在よりずっと広い言葉で、砂糖を使う甘味だけでなく、木の実・干物・果物なども含んでいた。『古今名物御前菓子秘伝抄』全105種のなかで、砂糖も米も使わないこの「みつから」は数少ない例外であり、当時の「菓子」という言葉の幅広さを物語っている。

案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

昆布と山椒だけ。甘くないけど、これも立派なお菓子だったんだワン。昔の「菓子」はもっと広かったんだワン。