🌰 干菓子・煎菓子

煎り榧・砂糖榧

いりかや・さとうかや

『古今名物御前菓子秘伝抄』享保三年(1718年) 第8番・第9番

煎り榧・砂糖榧
🌰 干菓子榧の実木の実菓子

上質の榧(かや)の実の荒皮をよく取り除き、そのまま湯に少しつけてから少し炒って、薬研のような細い竹で渋皮を取る。

材料榧の実(適量)
①荒皮を取る上質の榧の実の荒皮をよく取り除く。榧の実は現代では希少な木の実で、将棋盤や碁盤の最高級素材としても知られる。
②湯につけて炒るそのまま湯に少しつけてから少し炒る。湯に浸すことで渋皮がむきやすくなる。
③渋皮を取る薬研(やげん)のような細い竹で渋皮を丁寧に取り除いて完成。シンプルだが、渋皮を丁寧に取ることで上品な風味になる。
砂糖榧(さとうかや)

煎り榧(8番)を平らな銅鍋に入れて弱火にかけ、色がつく程度に炒る。その後、金平糖(5番)と同じ要領で氷砂糖を煮詰めて何度もかけ続ける。

追加材料氷砂糖(適量・金平糖と同じ要領で煮詰める)
ポイント煎り榧を銅鍋で軽く炒って香ばしさを出してから、金平糖の「がけ」の技法で砂糖を重ねていく。現代でいう「キャラメルナッツ」に近い感覚。
面白い点第5番の金平糖で確立した「砂糖がけ」の技法が、ここでは木の実に応用されている。核を変えるだけで全く別の菓子が生まれるという、秘伝抄の合理的な構成がよくわかる。

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いりかや上々のかやをあらかわをよくさり其まゝ湯に少しつけ少いりやうしのことく成るほそ取竹にてしふかわを取申候
さたうかや右のいりかや平き銅鍋に入下に火を置いろつけ候程にいり其後こむへいたうのことく氷さたうのせんし候をいくたひもかけ申候
案内人の柴犬ほえまる

案内人:ほえまる

将棋盤の最高級素材でもある榧の木——その実をお菓子にしていた江戸時代!8番はそっと炒っただけの素朴な味わい、9番は金平糖の技法で砂糖をまとわせたキャラメルナッツ風。同じ榧の実でも「素焼き→砂糖がけ」と2段階で楽しめる構成が面白いワン!