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日本山海名産図会 巻三 (7)

讃岐榎股鯛網:五艘連携の五智網

目録に「讃刕榎股攩網(同五智網)」と記される、讃岐国榎股(えのこまた)の鯛網。「かつら船」「中船」「網船」「ひかへ舟」の五艘が厳密に役割分担する高度な集団漁法で、図会はその手順を驚くほど詳しく記録している。

五智網(ごち綱):五艘の精緻な連携

讃岐榎股の誇る「五智網」は、複数の船が厳密に役割分担する高度な集団漁法です。まず「ブリ縄」(長さ約320尋、約576m)を海中に展開します。縄は先端から15尋・4尋・3尋と段階的に細くなり、上等な苧の細糸で作られます。浮き(アバ)はありますが、重石(沈子)は竹を編んだかごに石を詰めたもの。

五艘の役割分担:「かつら船」(2艘、各3人)が縄の両端を保持。「中船」が魚の分散を防ぐ。「網船」(2艘、各8人)が麾(さしずばた)を振り、縄を引き絞る。「ひかへ舟」(1艘)が縄の中央を制御。各船が麾の進退に従って動き、最終的に網を引き絞ると「魚亦漏(た)きがごとく踊りあがり」、漁師は熊手状の道具で次々と小船へ移し取ります。

「一畳」という単位と早業
縄を重ね合わせる「一畳」とは幅四間(約7.2m)・下垂十間(約18m)ほどの大きさです。何枚もの畳を一瞬で繋ぎ合わせる早業が求められ、魚を逃がさない間合いの妙が名人の腕前を左右しました。
ほえまる
ほえまるの「ほえ〜!」コメント

五智網の五艘の船が麾一つで呼吸を合わせて動くなんて、職人技のすごさが伝わってくるワン!魚が逃げる隙を与えない、チームワークの結晶みたいな漁法だワン。